この記事でわかること
- 先方の言い方から、求められているものを見分ける方法(チェックシート・調査報告書・CVE 一覧・侵入実証)
- 当社が出せる完成報告書 PDF と、出せないもの(認証・お墨付き・監査代行)の境界
- 契約から提出までの段取りと、期限が近いときの現実的な進め方
よくある場面
- 取引先・大手顧客のベンダー審査 — 継続取引や新規契約の条件として
- 親会社・グループ本社からの要求 — グループ全体の棚卸しの一環として
- 入札・調達の要件 — 提出書類のひとつとして
- 保険の加入・更新 — 質問票の裏付けとして
- 資本提携・M&A の事前確認 — 相手方からの依頼で
- 認証審査の準備 — 社内の点検に外部の視点を足したいとき
共通しているのは、社内の自己申告だけでは通らなくなったという状況です。
まず先方に確認したい 4 つ
ここが決まると、必要なメニューはほぼ決まります。 分からないまま見積を取ると、後から「求めていたものと違う」となりがちです。
- 誰が読むのか — 取引先の情報システム部門か、購買・法務か、監査を担当する第三者か
- 何の証跡として使うのか — 質問票の裏付けか、提出書類そのものか
- 対象はどこまでか — 会社のドメイン全体か、特定のサービス・システムに限るか
- 期限と頻度 — 今回限りか、毎年求められるのか
とくに 3 番目は見積に直結します。 「御社のシステム全部」と言われても、実際には取引に使うサービスだけが対象ということが少なくありません。
先方の言い方から見分ける
| 先方の言い方 | 実際に求められているもの | 当社の該当メニュー |
|---|---|---|
| チェックシートに回答してほしい | 自己申告の回答。調査そのものは不要なことも | 回答の裏付けとしてライト調査を使う形 |
| 外部から見た状態を調べた結果がほしい | 第三者が観測した事実の報告書 | 攻撃面パッケージ |
| 脆弱性の一覧・CVE 番号がほしい | 既知の弱点をスキャンした結果 | 脆弱性診断 |
| ペネトレーションテストの報告書を | 実際に突破できるかの実証 | 標準メニュー外(別契約) |
| 認証を取得しているか | 第三者認証(ISMS 等)の証明書 | 当社では発行できません(認証機関の領域) |
各メニューの深さの違いは調査の3層で整理しています。 迷ったときは、先方の文面をそのままお送りいただければ、 どの層に当たるかのご相談から承ります。
当社が出せるもの・出せないもの
| 出せるもの | 出せないもの |
|---|---|
| 第三者が観測した事実をまとめた完成報告書 PDF | 「安全である」ことの証明・お墨付き |
| 調査した範囲・実施日・使った手法の記載 | ISMS・プライバシーマーク等の認証 |
| 観測した事実と、推奨する対応の区別 | 社内統制・ガバナンスの監査代行 |
| 制限事項(何を調べていないか)の明記 | 御社が権限を持たない他社資産の調査 |
| 案件ごとに同じ体裁・同じレビュー基準 | 契約前の無償スキャン・お試し調査 |
体裁の実物はサンプル報告書(架空)でご確認いただけます。 提出前に社内で回覧する場合は、報告書の読み方もあわせてどうぞ。
「安全だと証明してほしい」と言われたら
外部調査で分かるのは、その時点で外から見えた事実です。 「問題が何も無い」ことの証明ではありません。これはどの調査会社でも同じです。
報告書には調査範囲と制限事項の章があり、 「何を調べ、何を調べていないか」が書かれています。 提出先に対しては、この章がそのまま説明になります。 範囲を書かずに「問題ありませんでした」とだけ伝えるより、 範囲つきの事実のほうが審査では扱いやすいことが多いです。
報告書を「追及の材料」ではなく「観測の記録」として読む考え方は、 境界を観測として読むで説明しています。
期限が近いとき
契約前の調査着手は行いません。 基本契約(枠)と個別契約(範囲・料金・納期)を先に固めます。 理由はなぜ基本契約が先かをご覧ください。
そのうえで、調査自体の目安日数は次のとおりです(着手後・代表ドメイン 1 件)。
- ライト調査 — 3〜5 営業日
- 攻撃面パッケージ — 7〜10 営業日
- 脆弱性診断 — 10〜15 営業日
期限が厳しい場合の現実的な進め方は次のとおりです。
- 範囲を絞る — 取引に使うドメイン 1 件に限定すれば、着手も納品も早くなります
- 先に軽い層から — まずライト調査で提出し、必要に応じて攻撃面を追加する
- 先方に段取りを伝える — 「第三者による調査を発注済み、報告書は◯月◯日提出予定」と中間回答すれば、待ってもらえることがあります
期限が決まっている場合は、その日付を最初にお知らせください。 間に合う範囲での組み方をご提案します。
提出するときの注意
- そのまま渡してよいかを確認する — 報告書には社内向けの詳細(ホスト名の一覧など)が含まれます。 社外に出す範囲は御社でご判断ください。
- 要約が必要なら相談する — 提出用の説明が必要な場合、コンサルティング・監査対応として別途承ります。
- 実施日を明記する — 外から見える状態は変わります。いつ時点の観測かが、報告書の価値を決めます。
毎年求められるなら
取引先の審査が定期的にある場合、その都度ゼロから見積を取るより、 年間の枠で押さえたほうが手間もコストも読みやすくなります。
- 年間フォロー枠 — 初回調査のあと、年 2 回・4 回の再調査をまとめて契約
- 再調査・定期確認 — 前回報告書との差分を整理
- グループ会社・複数ドメイン — 子会社分もまとめて求められる場合
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