DKIM の役割(ざっくり)

DKIM(DomainKeys Identified Mail)は、 送信側がメールの一部に署名し、 受信側が DNS に公開された公開鍵で検証します。 「このドメインが、この内容を送ったと宣言しているか」の手がかりになります。

DNS には selector._domainkey.example.co.jp のような TXT レコードが載り、 第三者もレコードの有無と内容を読めます(外部攻撃面のメール認証の一部)。

SPF・DKIM・DMARC の位置づけ

仕組み 主な問い
SPF 送信元 IP は許可リストに載っているか
DKIM 署名はドメインの公開鍵で検証できるか(改ざんされていないか)
DMARC SPF / DKIM が失敗したメールをどう扱うか(p=

SPF だけでは足りない典型例の一つが、 転送メールで SPF が壊れるが DKIM は通るパターンです。 そのため DMARC 強化の前に、 正規送信経路ごとに DKIM が有効かを揃える、という話が現場でよく出ます( p=none から quarantine へ)。

よくある状態

外部攻撃面レビューで「見る」こと(例)

観点 確認する内容(例)
レコード有無 代表セレクタの TXT が DNS に存在するか
サービスとの対応 M365 / Google / ゲートウェイ各社が案内するセレクタ名との一致
DMARC との関係 SPF 失敗時に DKIM だけ通る設計になっているか(公開 DNS からは間接的な手がかり)

受信した .eml 1 通から「DKIM-Signature ヘッダと DNS が一致するか」を見る依頼もあります( 不審メール 1 通)。

含まないこと(よくある誤解)

調査データは閉域環境内で扱います

.eml および調査結果は閉域環境内のみで保管・処理します。 報告書は基本メールで納品し、調査画面のログインはお渡ししません。

メール認証シリーズの読み順(参考)

  1. DMARC がないと何が起きうるか
  2. SPF だけでは足りない理由
  3. 本記事 — DKIM
  4. DMARC を quarantine / reject へ
  5. メールゲートウェイと SPF
  6. 不審メール 1 通から始める
  7. TLS-RPT(SMTP TLS レポート) — 補足