この記事でわかること
- 調査の事実は観測で取り、LLM は下書き・整理の補助に限ること
- 顧客の調査データをクラウド LLM に流さないこと、社内 AI はローカル・外部非接続であること
- 主要サービスの利用規約も、出力の正確性は保証せず人間レビューを前提としていること
一行で
調査の事実は公開情報の観測と契約範囲の確認で取ります。 LLM は言い回しや構成の下書き補助に限り、 顧客向け報告書の確定事実や優先度の断定には使いません。 お客様の調査データはクラウド LLM に流さず、最終判断は人が持ちます。
なぜ境界を決めるのか
生成 AI は文章の整理やたたき台づくりには便利です。 一方で、出力は確率的であり、事実と異なる内容を自信ありげに書くことがあります。 外部リスク調査の報告書には、ドメインの状態・公開ポート・メール認証の設定など、 観測に基づく事実が求められます。
市場の期待と、提供者が規約で約束している内容には差があります。 主要サービスの利用規約は、おおむね次の共通点を持っています。
- 商用・業務利用自体は禁止していない
- 出力の正確性は保証しない(AS IS)
- 単独の真実源や専門助言の代替にしない
- 利用前に人間が評価・確認すること
つまり、 便利だが正しさは保証しない道具として扱うのが、規約上も実務上も妥当です。 HAIPS はこの前提で、役割を分けています。
使う場面 / 使わない場面
| 使う(補助) | 使わない(正本にしない) |
|---|---|
| 言い回し・構成の下書き | 公開事実・CVE・ポート状態などの断定 |
| 社内向けメモの整理 | 顧客向け報告書の最終文面の無審査生成 |
| 一般知識のたたき台 | 顧客の生データ・調査結果のクラウド投入 |
| (社内)見取り図上の整理・優先度のたたき台 | 「AI がそう言った」だけで優先度を確定する |
報告書の読み方や、何が「事実」として載るかは 報告書の読み方もあわせてご覧ください。
社内 AI(RedTeamAI / BlueTeamAI)
トップの「調査のしくみ」で触れている攻め・守りの AI は、 当社設備上でローカル運用し、 外部のクラウド LLM やインターネット上の API には接続しません。 お客様の調査データを外へ持ち出して学習させる運用もしません。 製品としてのデモ・提供は行いません(社内・限定用途)。
デモやトライアルのご依頼はお受けしていません。 当サイトは外部から見えるリスクの受託調査のご相談向けです。 詳細はFAQやサービスをご覧ください。
顧客データと LLM
調査の生データ(.eml、観測記録、案件の正本など)は、 当社事業所内の閉域環境でのみ保管・処理します。 クラウドのチャット画面や外部 API に、案件データを貼り付けて解析する運用は行いません。
データの置き場所・起きる通信・よくある誤解は、 調査データは閉域で完結する理由にまとめています。 本記事は、その姉妹編として生成 AI の役割に焦点を当てています。
運用上の最低ライン
- 人間レビュー — 顧客に渡す文面・事実は人が確認する
- 出典を残す — 報告書の根拠は観測・記録に紐づける
- 機微は入れない — パスワード・秘密鍵・顧客の生ログをクラウド LLM に渡さない
- 責任の所在 — 最終判断と納品物の責任は人(受託者)が持つ
よくある誤解
- 「AI を使っている=顧客データをクラウドに学習させている」
- 違います。社内 AI はローカル・外部非接続です。 調査データは閉域で扱い、クラウド LLM に流しません。
- 「生成 AI があれば、観測や人間の確認は不要になる」
- なりません。事実の正本は観測です。 主要サービスの規約も、出力を単独の真実源にしないよう求めています。
- 「社内 AI のデモや API 提供を依頼できる」
- お受けしていません。ご相談いただけるのは受託調査の範囲です。 お問い合わせからご連絡ください。